菊と刀・・・その1
社会学のテストには必ずといってよいほどでてくる、ルース・ベネディクトによる日本研究の本。ふと本屋で思い出したので買ってみた。
読み進めつつ、各章ごとにまとめていきたい。
・第1章
「菊と刀」は太平洋戦争中に筆者が依頼を受けて、在アメリカの日本人を中心に研究を進めたものだ。当時のアメリカにとって、日本人はまさに不可解な存在であり、戦争遂行のための情報収集の一環としてはじまった研究だ。
ベネディクトは中国やその他のアジアとも比較しながら、日本人の一般庶民像を導き出そうとする。アメリカ人をアメリカ人としているもの、フランス人をフランス人としているもの、日本人を日本人としているもの、その比較を試みようということらしい。
戦後日本では「琉球・アイヌ・在日などの存在を無視して、日本人とはなにか、など何事か」といわれそうな研究がアメリカにおいて行われたというのもおもしろい話である。戦後の狂信的なアイデンティティ、日本らしさの否定にどのように結びついてくるのか、楽しみにしてみたい。
- 作者: ルース・ベネディクト,長谷川松治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/05/11
- メディア: 文庫
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