吉川水滸伝1
- 作者: 吉川英治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1989/06/02
- メディア: 文庫
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”生辰網の知恵取り”あたりまで。
中国人(漢民族)というのは本当に色々な面があるもので、この水滸伝にしても腐敗する宋王朝と賄賂漬けの役人が出てくるかと思えば豪傑たちは皆義に厚い人たちだ。
また食客というのは日本ではあまり見かけないけれど、中国の物語では当たり前のように旅人に宿を提供し、酒席を設ける。
三国志や水滸伝が日本でも人気があるのはこのあたりに魅力を感じるからだろう。
・・・確か食料がなくて、自分の奥さんを殺してその肉を出すという話もあったが、日本なら伝奇物になるところが中国では感動物の話だったはずだ。
中国のイメージが悪いのは日本のメディアのせい、という人民日報だかの記事もあったけど、賄賂好きなところと、チャイニーズ・マフィア以下の残虐性、隙あらばなにかをしかけてくる狩猟民族のヴァイタリティーというのは確かに日本人にとってはマイナスなイメージではある。中国政府にしても、例えば反日デモで領事館を破壊しても自分達の非を認めない=中国人は謝らないという報道がされたけど、体面重視の文化+党内の足の引っ張り合いでますます外からのイメージが悪くなっているわけだ。
このあたりの文化の違いというのがまたおもしろくはあるな。